Kooy Guitarsはニトロセルロースラッカーのみを使用して塗装を施しています。
なぜこの手間が掛かる塗装を選ぶのか。
ラッカー塗装が最善策なのか。
Kooy Guitarsなりの視点で『ラッカー塗装』について考えをまとめます。
ラッカー塗装の醍醐味は経年で風合いが変わること。
もちろん、ポリやウレタン系の塗装が全く変化しないとは言いきれませんが、ラッカー塗装のそれとは異なります。
エイジド加工は意図的に経年変化やそれに伴う風合いなどを再現しますが、ラッカー以外の塗装が施されたギターの場合、自然な仕上がりを作ることは非常に困難です。
そのため、下地を含めて全ての工程でラッカーを使用することにこだわっています。
ラッカー塗装がギターにとって一番良い塗装かどうか。
その答えは人それぞれです。
ポリエステル・ポリウレタンのギターを、ラッカーにリフィニッシュしたからと言って、音が良くなる保証はありません。
塗膜が薄くなり、ボディの木材自体の鳴りがよくなるかもしれませんが、音が良くなるかどうかは別問題です。
塗装は音色を決める様々な要素の一つでしかありません。
ラッカーを使用したリフィニッシュには注意点があります。
それは塗膜硬化までの時間です。
ラッカーはシンナーが揮発して完全硬化するまでに非常に時間が掛かります。
リフィニッシュが完了し、お返しする段階になっても完全硬化はしていません。
お取り扱いには十分ご注意ください。
Kooy Guitarsはエイジド加工を専門としているためラッカー塗装にこだわっています。
ラッカー塗装には良い点もあれば悪い点もあります。そして考え方は人それぞれです。
あくまでKooy Guitarsとしての考え方です。